学生の就活においては通常、書類選考の後に何度か面接を受けることになります。その際、自分1人が受ける個人面接の場合が多いですが、中には他の学生と一緒に受ける集団面接のケースもあります。
面接という点ではどちらも同じなので、取るべき対策は大きく変わりません。しかし、個人と集団という点では異なるので、その違いに注意しないと失敗してしまう恐れもあります。
では、何についてどのように注意すればいいのでしょうか。社会人の転職と違って、学生は就活自体が初めてなので、わからないことも多くて不安でしょう。
自分は不慣れで不安なのに、他の学生は慣れている様子で自信にみなぎっているかもしれません。その様子を見てプレッシャーを感じ、自信喪失し、上手く行かずに落ちてしまう人もいるはずです。
それでも、志望先に集団面接の関門があるのなら、避けては通れず、何とかしてクリアしなければなりません。そこで今回は、特に集団面接で落ちる方を中心に、集団面接をクリアするためのコツをご紹介しましょう。
そもそも集団面接は何のために行うのか、そこから考えてどのような点に気を付けるべきか、個人面接との違いを意識しながらご説明していきます。今回の内容を参考にして、ぜひ集団面接を突破してください。
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集団面接は効率的に選別するために行われる
この記事の目次
就活での集団面接とは、学生数人が同時に面接を受ける形式を言います。面接であることに変わりはありませんが、個人面接のように自分1人が受けるのではなく、他の学生と同席する点が大きく異なります。
そうした集団面接には、そもそもどういう目的があるのか、まず頭に入れておくことが大切です。
時間と労力を削減できる
特に大企業、また中小企業でも人気がある場合は、応募して来る学生が多くなります。その際、すべての面接を最初から個人面接で行っていると、いくら時間があっても足りません。また、人手不足の企業なら労力の負担も大きくなります。
そこで、選考の初期の段階で、集団面接を取り入れます。それにより、一度に複数の学生を一気にふるいにかけられるので、採用活動を効率的に行えます。このような時間と労力の削減が、集団面接の目的の1つと言えます。
比較しながら判断ができる
複数の学生を比較する場合、個人面接だけだと、それぞれの学生の印象をいちいち思い出しながら判断しなければなりません。それだと、面接官が違ったり、時間が経過したりすると、正確な比較が困難になってしまいます。
その点、集団面接を行い、複数の学生を同時に見れば、どの学生が秀でているかが一目瞭然になります。このように、比較しながら判断しやすくすることも、集団面接の目的と言えます。
協調性の有無をチェックできる
入社後は、上司や先輩、同僚や顧客と共に、会議や作業を進めていく場面が多くなります。つまり、組織で仕事をする上では、他者とのコミュニケーションが欠かせないのです。
その点、面接段階でも集団形式にすれば、他にも学生がいる中で、上手く協調しながら面接を乗り切れるか、その能力や資質を判断出来ます。こうした協調性のチェックのしやすさも、集団面接の目的のうちに入ります。
以上のように、時間と労力を削減し、比較対照や協調性のチェックをしやすくするために、特に応募者の多い企業では、採用の早い段階で集団面接が行われる場合が多いのです。
集団面接で注意すべきこと
個人面接以上にマナーや言動に注意する
上記のように、他の学生と容易に比較対照されてしまう以上、個人面接の時以上に、マナーや言動には気を付けなければなりません。
たしかに個人面接でも、清潔感のある服装や持ち物にする、挨拶や礼儀をきちんとする、的確な受け答えをするといったことには注意すべきです。
しかし、集団面接となると、それが他の学生よりも不出来であれば、マイナスイメージが大きくなってしまいます。その出来具合の差が大きければ大きいほど、面接官に与える印象は悪化します。
一方で、他の学生よりもそれらの点で出来がよければ、精神的にも優位に立てますし、当然相対評価も高くなるでしょう。その結果、先の選考に進める確率も高くなります。
このように、同時に他の学生との比較に晒されることを十分意識して、個人面接の時以上に、マナーや言動といった当たり前のことにも気を配ることが大切です。
1人当たりの時間が限られることに注意する
前述のように、集団面接の目的として、面接官側の時間と労力の削減があるため、限られた時間で効率的に面接を行います。その結果、学生1人に割り振られる時間も限られます。それをふまえて、特に以下の点に注意しましょう。
定型的質問について事前準備をしっかりする
1人当たりの時間が限られているということは、面接官も1人に聞ける内容は限られているということです。つまり、複雑で込み入ったことは聞けず、よくある定型的な質問ぐらいしか聞けないのです。
例えば、自己紹介、自己PR、志望動機、学生時代に注力したことなどを答えさせることが多くなります。またそれらは、他の学生も準備して来るので、自分が準備不足だと致命的です。よって、定型的な質問は十分準備しておきましょう。
話が長すぎないように簡潔に答える
上記のように持ち時間が限られており、大体1つの質問で1~2分程度しか答える時間はないものです。それなのに、話の要領を得ないまま、延々と5分も10分も話そうとすると、質問の意図や場の状況が読めないと思われてしまいます。
そこで、結論や概要をまず示し、その後根拠や詳細を長すぎないように話し、最後にまとめをするといった感じで、1~2分程度で収まるようにしましょう。もちろん、時間指定があればその範囲内で答えるべきです。
話が短すぎないように最低限のアピールはする
たしかに、上記のように話が長くなりすぎてはいけません。ただし、それを意識するあまり、あまりにも短くなりすぎると、アピール不足に陥って、面接官の印象にも残らなくなってしまいます。
そこで、上記の根拠や詳細の説明部分では、具体的なエピソードや、そこで得たスキルや知識、周囲からの評価などをさり気なく盛り込み、短い中でもインパクトを残すように努めましょう。
以上のように、定型質問への準備を怠らず、答えは長すぎず短すぎずバランスよく話せるように心がけましょう。
協調性を重視する
前述のように、集団面接の場合、他の学生との協調性もチェックされるため、その点にも配慮しなければなりません。特に以下の点に気を付けましょう。
他の学生の話もしっかり聞く
自分が答え終わった途端にほっとして、次の予想される質問への答えを考えるのに没頭しがちです。しかし、他の学生の答えを受けて、「今の点についてどう思いますか」などと聞かれる可能性もあります。
そのため、他の学生の話を聞いていないと、答えられなくなります。また、集団行動が出来ず自己中心的との印象を持たれかねません。よって、面接官と他の学生のやり取りも聞いて、話の流れに取り残されないようにしましょう。
攻撃や安易な同調はしない
他の学生の話も聞いていて、それを受けて意見を聞かれた時に、「それは絶対にありえません!」などと攻撃にかかると、円滑な意思疎通が出来ないと思われます。よって、相手の意見を冷静に受け止める姿勢を心がけましょう。
一方で、誰が何を言っても「その通りです」「私も実はそう思っていました」などと安易に同調するだけでは、アピールも出来ず生産的な議論にもなりません。よって、自分なりの視点でモノが言えるようにしましょう。
相手の意見を受けて話を発展させる
仕事で上司や先輩、同僚と議論をする場合、それがよりよいサービスの開発や顧客満足などに結び付かなければ意味がありません。つまり、議論を通じて話が発展していくことが大事なのです。
そのため集団面接でも、他の学生の話を聞いて、それをいったんは受け入れつつも、自分なりの考えを述べて、話をよりよい方向に持って行けるようにすべきです。それが出来れば、優秀な人材だと好印象を持たれます。
以上のように、他の学生の話も聞き洩らさず、攻撃や安易な同調はせず、相手の意見を受け入れながら話を発展させていくようにしましょう。
周りに流されないようにする
前述のように、集団面接は比較対照される場であり、その一環として、周りに協調しつつも流されない主体性も持っているかも問われます。それも意識しなければなりません。特に以下の点に注意しましょう。
他の学生が的外れな答えをしても引きずられない
他の学生が質問の意図を汲み取れず、的外れな答えをする場合があります。そこで、それは駄目だと思いつつも「もしかしたらその答えの方がいいのでは」と不安になり、自分までそちらに流される恐れがあります。
しかし、そこをぐっと我慢して、あくまでも面接官の意図を汲み取ることに注力し、それに忠実に答えることに専念しましょう。余計なことまで周りに合わせる必要はないのです。
他の学生が的確な答えをしても自信喪失しない
一方で、他の学生が極めて的確な答えをして、面接官も満足そうにしていたとします。すると、それにひるんだり、それを上回らなければと力んだりして、かえって失敗しかねません。
よって、そこは「他人は他人、自分は自分」と割り切り、自分の準備に自信を持って、普段や準備の時の自分をそのまま自然に出すことに努めましょう。その優劣の評価は面接官に任せればいいのです。
他の学生と同様の答えでも無理に変えない
前述のように、自己紹介や自己PRなど、定型的な質問が多くなり、みな準備もしてくるので、答えも似通ったものになります。すると、前の学生が自分と被る答えをするケースも出て来ます。
それでも、当然事実関係を変える訳にはいかず、変えてはいけません。答え方の的確さやわかりやすさ、落ち着いた口調や堂々とした姿勢などの所で、他の学生と差を付ければ十分です。答えを無理に変えないように気を付けましょう。
以上のように、他の学生の的外れな答えにつられず、優秀な答えに自信喪失せず、同様の答えでも無理に変えないようにして、集団の中でも主体性を見せることが大切です。その点も比較して見られていることに注意しましょう。
まとめ
集団面接は個人面接と異なって、学生数人を同時に面接する方式です。その主な目的は、企業側の時間と労力の削減、比較対照しやすくすること、協調性をチェックすることにあります。
そのため、集団面接を受ける際には、これらの目的を念頭に置いて、十分準備し臨む必要があります。まず、比較対照されることを意識し、個人面接の時以上に、言葉遣いや態度、受け答えの仕方などに気を付けなければなりません。
また、時間と労力の削減のため、学生1人当たりに割り振られる時間も限られます。そのため、定型的な質問が多くなることを意識し、準備を入念にしましょう。また、話は長すぎず簡潔明瞭にし、一方で短すぎずアピールも十分すべきです。
さらに、協調性を見られることを念頭に置き、他の学生の話も聞き洩らさないようにしましょう。それを受けて意見を聞かれた時も、攻撃や安易な同調はせず、意見を受け入れながら、話をさらに発展させられることが望ましいと言えます。
そのような協調性を大事にしつつも、主体性の有無も比較対照されることも覚えておく必要があります。よって、他の学生が的外れな答えをしてもつられず、優秀な答えにも自信喪失せず、同様の答えでも無理に変えないことが大切です。
集団面接で落ちる方は、これらの点で問題がある可能性が考えられます。まずは上記の主な目的を再確認し、面接の時でも困ったら常にそこに立ち戻るようにしましょう。
そのうえで、いつも以上にマナーや言動には気を使いましょう。そして、協調性と主体性のバランスを保ちつつ、限られた時間の中で必要十分に自分をアピール出来るように頑張りましょう。
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