就職活動を始めて最初に会社の社員の方と出会う場が会社説明会です。
会社説明会は、会社側にとっては会社の良いところをアピールする場、就活生にとっては会社についての理解を深める場です。
双方にとって良い機会となるようにマナーには気をつけたいものです。
また、会社説明会は社員に直接質問できる機会でもあります。しかし、何を聞いたらいいのかわからないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は会社説明会のマナーと質問すべき内容についていくつか紹介したいと思います。
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会社説明会の種類
この記事の目次
ひとくちに会社説明会と言っても様々な種類があります。大きく分けて3種類に分類できます。
種類によって目的や内容も変わってくるので、事前にホームページなどでしっかり確認しておきましょう。
合同説明会
合同説明会は、ひとつの会場に複数の会社が集まって行うものです。規模は、数社程度のものから大会場で100社近くの会社が集まる大規模なものまで様々です。
それぞれの会社のブースが用意されており、1社につき15分から30分程度の説明を聞くことができます。
会社の社長の講演や、エントリーシートや面接の対策講座などといったイベントが同時開催されることもあります。
一度に複数の会社を見て回ることができます。なので、まだ志望業界を決められていない人や就活をはじめたばかりの人におすすめです。
選考なしの会社説明会
もっとも一般的なのが選考なしの会社説明会です。企業の本社などで開催されることが多く、実際に会社を訪問するかたちになります。
会社の概要・歴史・業務内容・求める人物像などの説明を聞いた後、質問をする時間があります。
一般的に1時間30分から2時間程度の長さのものが多いです。注意してほしいのは、参加しないとエントリーシートの提出ができない場合があることです。
また、会社によっては、エントリーシートを提出した後に通過者のみの会社説明会が開催されることもあります。
選考に関わることですので、参加する前に採用ホームページなどでしっかりと確認しておきましょう。
選考を兼ねた会社説明会
会社説明会と同日に選考が行われることもあります。選考を兼ねた会社説明会です。一般的に、会社説明会の前後に筆記試験・グループワーク・面接などが行われます。
特に面接などでは、会社説明会の内容について質問されることもあるので気をつけてください。
会社説明会のマナー
「会社説明会だから説明を聞いているだけでいいや」と考えるのは間違いです。会社説明会も選考の一部で、非常に大切なものです。特に社員とはじめて出会う場が会社説明会です。
今後の選考のためにも悪い印象は与えたくありません。失礼のないようにマナーをしっかりとおさえておきましょう。
服装・持ち物
特に指定がない場合はリクルートスーツで参加するのが一番無難でしょう。また、パンフレットやホームページなどを見て、会社の雰囲気と合わせるのも良いでしょう。
たとえば、スーツを着て仕事する会社ならリクルートスーツで参加する、私服で仕事をする会社なら私服で参加する、といった感じです。
「私服でお越しください」等、私服を指定された場合は私服で参加します(ただし、同日に他社の面接などがある場合はスーツでも構いません)。
この場合、オフィスカジュアルのような控えめな服装を選ぶか、社員に覚えてもらうため派手な服装を選ぶかは本人の自由だと思います。
ただし、小汚い服装、だらしのない服装、明らかに場違いな服装などは控えるようにしましょう。
入場時・会場のマナー
入場する際は参加票を持参する場合がほとんどです。事前にホームページなどからダウンロードし、印刷して持参します。
もし忘れてしまっても入場できないということはありませんが、社員や他の参加者の迷惑となってしまうので忘れないようにしましょう。
また、会場の場所は事前に確認しておくようにしてください。就職活動では、今までに行ったことのない場所に行くことも多いと思います。
会社説明会が始まる15分前くらいに会場に到着しているのが理想です。なるべく早く行って前のほうの席を確保すると良いでしょう。
前のほうの席だと、説明を集中して聞くことができますし、社員の方に覚えてもらえるかもしれません。
質問する際のマナー
もちろん、事前に考えてきた質問をしても構いません。ですが、今説明したばかりのこと・パンフレットを見ればわかることなどを質問するのはNGです。
説明を聞いて疑問に思ったこと・わからなかったこと・もっと詳しく聞きたいことなどを質問するとより良いアピールになります。質問するときは大きな声で、ハキハキと話すようにしましょう。暗くぼそぼそと話していたのでは印象が良くありません。
また、質問をする際に質問と同時に自己アピールをしてしまう人がたまにいます。気持ちはわかりますが、あくまで質問をする場なので自己のことを話すのはやめましょう。
多くの人が質問をしたいはずです。質問は短く簡潔にまとめてからするようにしましょう。
遅刻する場合の対処法
時間に間に合うようにするのが一番ですが、電車やバスの遅延等やむを得ない理由で遅れてしまうことも考えられます。
そんなときは、遅刻するもしくは遅刻しそうだとわかった段階ですぐに電話連絡をするようにしましょう。そして、何分くらい遅刻しそうかを伝えてください。
何の連絡もなしに遅刻してしまうとやはり印象が良くありません。場合によっては入場させてもらえないことも考えられます。
まずは余裕を持って行動しましょう。もし遅れそうだったら連絡をしましょう。それは社会人としてのマナーです。
予約後のキャンセルメールの書き方
会社説明会に予約後、他社の選考と重なってしまったなどどうしても外せない予定が入ってしまい、キャンセルをしたいときどうすれば良いか。
キャンセルするときは、会社にキャンセルメールを送るようにします。キャンセルメールは以下のような内容にすると良いでしょう。
○○株式会社人事部○○課採用担当 ○○様
○月○日○時からの貴社の会社説明会に予約させていただいております、
○○大学○○学部○○学科の○○○○(氏名)と申します。
本日は、会社説明会のキャンセルのお願いでご連絡させていただきました。
先日、会社説明会の予約をさせていただきましたが、急用で伺えない状況となりました。
誠に申し訳ございません。
自ら申し込みをしながら大変恐縮ですが、何卒、お取り計らい下さいますよう、
よろしくお願い申し上げます。
内容はなるべく簡潔にわかりやすくまとめるようにしてください。
キャンセルは会社側にとってはあまり喜ばしいものではないので、失礼のないようにできる限り丁寧な言葉で書くように心がけましょう。
無断欠席はNG。当日キャンセルは電話すること
無断欠席は当然NGです。無断欠席をしてしまうと今後の選考に参加できなくなってしまう可能性があります。
欠席する際は必ず連絡をするようにしましょう。当日キャンセルする場合は、メールではなく電話で連絡してください。メールだと読まれない可能性があります。
キャンセルすると決まったらなるべく早く連絡したほうが良いでしょう。
電話での断り方
本日開催される会社説明会に参加予定だったのですが、欠席させていただきたく、ご連絡いたしました。
恐れ入りますが、採用担当の○○様はいらっしゃいますでしょうか?
突然のお電話申し訳ありません。私、本日の○時からの会社説明会に参加予定の○○大学の○○○○(氏名)と申します。
当日で大変申し訳ないのですが、体調を崩してしまい、本日の説明会を欠席させていただきたく、ご連絡をさせていただきました。
急な欠席で大変ご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ございません。
説明会が別日程で開催されるようでしたら、その時はぜひ参加させていただきたいと存じます。
お忙しい中、お手数おかけして申し訳ございませんでした。失礼いたします。
参加後のお礼メールの書き方
会社説明会に参加したらお礼メールを送りましょう。できれば当日中、少なくとも1日以内に送るようにします。
合同説明会のように多くの人が参加した説明会の場合はお礼メールを送る必要はありません。
会社側も一度に多くの人からメールが来ると対応が大変です。相手側のことを考えてメールを送るようにしてください。
ですが、遅刻した・忘れ物をした・個人的に質問したなど会社の方にお世話になった場合は送るべきでしょう。
お礼メール例文
○○株式会社人事部○○課採用担当 ○○様
お世話になっております。
○○大学○○学部○○学科の○○○○(氏名)と申します。
このたびは、貴社の会社説明会に参加させていただき、ありがとうございました。
実際に社員の方々の話を聞かせていただいたことで、貴社の仕事に対する理解が深まったと同時に、
「貴社に一員として働きたい」という気持ちがさらに強くなりました。
この経験を今後の就職活動に活かしていきたいと思います。
最後に、このような貴重な経験をさせていただき、誠にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
会社説明会で聞くべき質問とNG質問
会社説明会では必ず就活生が社員に質問できる時間が設けられます。これはとても貴重な機会ですが、何を聞いたら良いかわからないという人も多いのではないでしょうか。
会社説明会で聞く質問はとても重要です。質問で確認したことが志望動機などにつながることもあります。
ただし、聞いてはいけないNG質問もあるので注意が必要です。
そこで、会社説明会で聞くべき質問と聞いてはいけないNG質問をいくつかまとめてみたので紹介します。
聞くべき質問
業務に関する質問
会社説明会では、普段実際に業務をしている先輩社員が登壇します。ですので、業務内容・仕事内容について質問してみると良いでしょう。
ホームページやパンフレットではわからない仕事の実態が聞き出せるかもしれません。
【質問例】
- 1日のスケジュールを教えてください。
- 御社で活躍している人に共通すると感じる能力や考え方はありますか?
- 今までした仕事のなかで、一番大変だったことはなんですか?
会社に関する質問
その会社の実態をより深く知ることで、その会社が自分に合っているかどうか判断するのに役立ちます。
【質問例】
- 入社前と入社後で会社への印象が変わった点はありますか?
- 職場の雰囲気はどのようなものですか?
- 働いていて「他社と違うな」と感じる点はありますか?
志望理由に関する質問
会社を最終的に選んだ理由や就職活動の軸を聞いておけば、志望動機作成の参考になります。
実際に面接をくぐり抜けた人の志望理由は、志望動機作成の良い材料になるはずです。
【質問例】
- 最終的に御社に決めた理由を教えてください。
- 会社を選ぶ際に、どのようなことを重視されていましたか?
働き方に関する質問
特に女性は働き方や出産・育児休暇などについて聞いておくと良いと思います。
最近では育休取得率などを企業側も開示していますが、その実態はつかみにくいのが現状です。
入社後のミスマッチを避けるためにも、将来的に結婚や出産を考えている人はしっかりと聞いておきましょう。
【質問例】
- 出産・育児休暇について教えてください。
- 女性として働く上で、働きやすさを感じますか?(女性社員に聞く場合)
NG質問
給料・ノルマ・残業に関する質問
給料・ノルマ・残業の実態は確かに気になるところではあります。
しかし、会社説明会のような大勢の人の前で聞くにはふさわしくありません。避けたほうが無難でしょう。
【質問例】
- 月の平均残業時間を教えてください。また、休日出勤はどのくらいありますか?
- 営業ノルマはありますか?
- 今の給料に満足してますか?
調べればわかる質問
調べればわかることは自分で調べてください。
会社説明会のような限られた時間のなかでそのような質問をするのは失礼ですし、本当に聞きたいことがある人にとって迷惑です。
【質問例】
- 御社の商品・サービスにはどのようなものがありますか?
- 海外展開はしていますか?
自分にしか関係のない質問
会社説明会は多くの就活生が参加する場です。大勢の前で個人的な質問をするのはやめましょう。多くの人も聞いていることを意識してください。
また、あくまで質問をする場なので、自己紹介を長々としたり、自己アピールをしたりするのはやめましょう。
【質問例】
- 私は大学時代◯◯について学んだのですが、この経験は御社で役立つでしょうか?
- ◯◯大学もしくは◯◯学部からの採用はありますか?
企業が答えにくい質問
たとえ疑問に思ったことでも、企業が答えにくい質問は避けたほうが無難でしょう。
企業の不祥事や悪い噂についてなど、マイナスな内容の質問は会社側も答えようがなく、自分自身にとってもプラスになるとは思えません。
【質問例】
- ◯◯という噂がたっていますが、本当ですか?
- どうして御社の離職率は他社に比べて高いのですか?
まとめ
会社説明会は普段聞くことのできない話を聞くことができる貴重な場です。
たくさん質問したくなる気持ちはわかりますが、多くの人がいることも意識した振る舞いをする必要があります。
質問をする際も、相手のことを考えて質問しましょう。いくら現場で働いている社員でもすべてのことに答えられるわけではありません。
答えにくい、できれば答えたくない質問もあります。そのような質問は避けたほうが無難です。
質問は志望理由・やりたいことの参考になることを聞くなど、自分自身のためになることを聞くと良いでしょう。
マナーをしっかりと守って、お互いにとって良い機会となるようにしましょう。
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